【コラム】在宅ワーク詐欺 1ページ目

●在宅ワーク詐欺

ネットを眺めていると、「在宅ワーク」という言葉を目にすることがあるかと思います。「在宅ワーク」と同類語に「内職」「SOHO」などがありますが、厳密に言うと意味が違ったりもします。言葉の解釈は曖昧ですが、ここでは「主にPC・情報通信機器を使用する在宅形態の仕事」という意味の言葉だととらえてください。(在宅ワーク=ネットビジネスではありません)

どのようにして在宅ワークの仕事に就くかは、条件・職種によって様々でしょうが、その情報を調べるのに一番よく利用されるのはネットだと思われます。事実ネット上にはたくさんの在宅ワークに関する情報が掲載されています。

そして、その中には、健全な企業の在宅ワーク求人ももちろんありますが、在宅ワーク斡旋業者のふりをした、詐欺目的の求人も多いのが現状です。


「空いた時間を活用できる」というのが在宅ワークのメリットの中でも一番大きい部分で、育児の都合などで会社に勤めることができない主婦の方に特に人気が高いようです。

自分や家族の生活を豊かにしたい、自分のまだ気付いていない才能を見出したい、暇な時間を持て余している、なんとなくカッコよさそう、在宅ワークを始める動機は動機は人それぞれでしょうが、そうした人々のやる気をターゲットにした詐欺はネット上に蔓延しています。

「時給に換算して2000円」等の、宣伝に惑わされて、パートに出るより得だと考えてしまう人がいますが、そういった高収入を得るにはそれなりの努力が必要なのは言うまでもありません。詐欺業者の宣伝広告を鵜呑みにして、高額の教材費や登録料を取られたのに、結局仕事は出来なかった、という被害は非常によくあることです。

この記事では、そうした「内職商法」「在宅ワーク商法」などと呼ばれるネット上に多く蔓延している在宅ワークに関する詐欺についての情報を掲載したいと思います。


●どのような職種がある?

在宅ワークと一口に言っても、パソコン初級者の方でも出来る単純作業的なものから、専門の知識と経験が必要とされるものまで、その職種は幅広くあります。

ここでは、その中でも比較的メジャーなものを紹介・解説したいと思います。


  *テープ起し

在宅ワークの中でも一番人気が高い職種です。

仕事内容は、テープ・MDなどに録音された、対話や講演会などの音声を文章に起こす作業です。初期投資として、音声を記録したメディアを再生する、専用の再生機器が必要とされます。

収入はタイピングの速さ、聞き取り能力等によって大きく左右されますが、よっぽど能力が高くない限り、普通のアルバイトより稼げないようです。


  *データ入力

事務系の仕事で、比較的、単純・定型的な業務です。

内容は、文章入力、住所録・アンケート情報等のデータベースへの打ち込み、グラフ作成、集計、資料作りなど様々です。

エクセル・ワード等の事務職用のパソコンソフトを使いこなせる必要があります。


  *設計・製図・デザイン

DTPオペレーター、CADオペレーター、グラフィックデザイナー、イラストレーター等の職種があります。

パソコンで雑誌・書籍・チラシ・名刺などのレイアウトを作成したり、図面・図版を製作したり、イラスト・キャラクターの製作をする仕事です。デザイン・出版・印刷・設計業界などから仕事の発注があります。

業務内容が単純作業ではなく、クリエイティブ的な内容だけあって、かなりの高収入が期待できますが、高度な知識・技術・経験が必要とされます。以前に、会社に勤めてそういった業務をしていた人が、会社を辞めた後、会社勤めの経験を活かして在宅ワークを始める、というパターンが多いようです。


  *ホームページ作成

企業や団体から依頼され、ホームページを作成する仕事です。

依頼主から直接仕事が来ることは少なく、数多くの依頼主と契約を結んでいる登録会社を仲介して仕事を受注する場合が多いようです。

在宅ワークの中でも難易度の高い仕事で、収入単価も高いです(1ページ一万円が相場らしいです)。

この業務には高いスキルが求められ、ホームページ製作ソフトを使いこなしたり、HTML(ホームページを記述するコンピューター言語)を習得したり、ホームページのレイアウトのセンスを求められたりするほかにも、ホームページの管理能力やインターネット全体の知識も必要とされるでしょう。


  *プログラマー

在宅でプログラマーの業務を行ってくれる人を募集している企業もあります。

仕事内容は、ソフト・システムを開発・作成することです。

プログラマーは実力がものを言う競争の激しい分野で、実力しだいでは日給数万円も可能ですが、極めて専門性の高い技術が必要とされます。情報処理系の資格を持っていたとしても、それだけで仕事をもらえることはほとんど無く、やはり、以前会社でプログラミング業務を行っていた人が、その経験をアピールして仕事をもらう、という場合がほとんどのようです。何も知らない初心者の段階から、実務経験を経ずに在宅のプログラマーを目指すのは、ほぼ不可能と言って良いでしょう。


  *翻訳業

英語などの外国語をわかりやすい日本語に訳す仕事です。日本語から外国語に訳すのは少なく、外国語から日本語に和訳するのが多いようです。

翻訳する文献としては、ビジネス本・論文等の文芸書やマニュアル・仕様書等の技術書ほか、高度なものになると映画の字幕などもあります。

必要なスキルとしては、言うまでも無く語学能力が必要とされ、また専門用語の知識や、日本語の語彙の知識の多さも求められます。評価される資格として、英検・TOEICがありますが、上級・高得点が必須です(一級・800点が基準らしいです)。

定期的に仕事が回ってくるようになれば、普通のアルバイトよりかはたくさん稼げるでしょう。

仕事をもらうには、翻訳会社の試験に合格して会社に登録し、会社経由で受注する、というのが一般的です。


  *その他、写真家・インターネット業務など

その他、ホームページ製作に必要な写真の素材を撮って提供したり、ネット関連の業務の補助作業をしたりする在宅ワークがあります。


●必要な初期投資は?

在宅ワークを始めるということは、個人事業主になるという事だと考えてもよく、多少大げさに言うと自分のオフィスを立ち上げる事であり、会社を立ち上げ事業を起こすのには、設備投資など、初期投資が必要となります。

そして、この「初期投資が不可欠」という条件につけ込んで詐欺が行われる事が非常に多いです。

在宅ワークを始めるために必要な、正当なる投資(費用)はどのようなものか考えてみたいと思います。


●必要な機材は?

在宅ワークに必要な機材としては、パソコン、通信機器(モデムなど)、電話、ファックス、プリンター、スキャナー、専用パソコンソフト、などが基本的に必要となるでしょう。あとは、それぞれの業種によって、+αが必要になると思います。

悪質な業者は、仕事をする為に必要不可欠だと言って、高額なワープロなどを売りつける場合がありますが、何も業者から買わなくても、自分で用意できるものだったり、実際には仕事にあまり使わない物だったりする事がありますので、購入する時は慎重に考えてください。


●通信教育・資格は必要か?

在宅ワークを始めたいと思っても、まず何から始めていいかわからなくて、在宅ワーク就業の為の通信講座を受講する事から始める方は多いと思います。通信講座を修了すれば、資格が取得できるという宣伝文句に期待する方も多いでしょう。しかし、通信講座を修了し資格を取得すれば、必ず在宅ワークの仕事に就ける、などとは考えないほうがいいです。後に詳しく書きますが、在宅ワークの仕事に就くためには必ず資格を取得する必要があるとして、高い講座料を取る通信講座を薦めてきたり、資格試験のための教材を高額で売りつけてきた場合、その業者は詐欺の可能性が非常に高いです。

通信教育は無意味、とは私は言いません。実際にスキルが身につく有意義なものもあるでしょうし、スキルのみならず、仕事の受注の仕方、営業のコツなども教えてくれる講座もあります。何もわからないゼロからのスタートなら通信教育で学ぶことは大いに役立つこともあると思います。

しかし、実際には、講座を修了した後の、就業サポートのほうに大きな期待を寄せている方が多いのではないでしょうか。「講座終了後バックアップ」「当社の在宅ワーカーとして登録します」といったような宣伝文句に、つい期待してしまいがちですが、これもあまり期待しないほうがいいです。

会社によっては「○○社の通信講座を修了し試験に合格しました」とアピールしても、通信講座を修了したところですぐに使いものになるわけではないと判断し、通信講座はたいした価値は無いとみなす場合もあるでしょう。

在宅ワークの仕事は、自分で営業し取ってくるもの、という心構えでいるべきです。

また、資格についてですが、資格は自分のスキルを客観的に証明するものとしては有効ですが、やはり企業は資格よりも実力・実績のほうを重視するので、資格が無ければ仕事の出来ない業種もありますが、基本的には在宅ワークには資格は必ずしも必要ではない、と考えてよいでしょう。


●在宅ワーク斡旋業者の登録料は?

在宅ワーク斡旋業者のふりをして、高額の登録料を取る悪質業者の詐欺は後を絶ちません。しかし、登録料を取るからと言って、全てが詐欺とも限りません。斡旋業者も、登録者の管理費が必要経費としてあり、健全な大手の在宅ワーク業者でも登録料を取るところがあります。

しかし、健全な業者なら、法外な金額を取ったりする事は無いはずで、数十万以上の登録料を取る業者は、詐欺の可能性を疑ったほうがいいでしょう。


●初期投資は収入とつりあってるか?

在宅ワークを始めるのに不可欠な出費だと判断して、たくさんお金をかけたのに、仕事が少なかったり収入単価が安かったりして、初期投資分を回収することすらできずに仕事をあきらめて辞めてしまったのでは、まさに骨折り損のくたびれ儲けです。

どのくらい在宅ワークで稼げるかは、職種・仕事量によって全く異なるのは前に説明しましたが、基本的には高いスキルを要する仕事ほど収入単価が高いのは言うまでも無い事です。

初期投資の額が高いほど、その後の収入単価も高い、などという事は無いことをよく覚えておいて下さい。


2ページ目に続く


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