【コラム】ワンクリック詐欺

●ワンクリック詐欺

リンクをクリックしたら突然、有料会員登録したとの画面が表示された・・・。

ネット初心者の方にとって、ネット上で一番恐ろしい罠の一つがこの「ワンクリック詐欺」かと思われます。

実際、「インターネットは怖いもの・・・」という先入観を持っている方達は、「インターネットというものは、突然ポルノ画像が出てきて料金を取られたり、知らず知らずのうちに有料サイトに会員登録されたりする事がある」こんな考えを持っているのではないでしょうか。そんな考えを抱かせる原因をつくったのはワンクリック詐欺によるところが大きいのだと思います・

しかし、ワンクリック詐欺は決して恐ろしいものではありません。「決して恐ろしいものでは無い」と知っていれば、まったく恐るるに足らないものとなるのです。

この記事では、ワンクリック詐欺はまったく怖いものではないということを、皆さんが納得出来るよう説明したいと思います。


●ワンクリック詐欺の手口

ワンクリック詐欺とは、サイトの文章や画像をクリックすると、突然「サイト登録完了しました」というような内容のウェブページが表示され、一方的に契約が成立された事にされて、多額の料金の支払いを請求される詐欺行為です。


例えばこんなページです→サンプルページクリック


ワンクリック詐欺のウェブページへと誘導するリンクが設置される場所として多いのが、アダルトサイト、出会い系サイトのトップページです。「入場する」や「ENTER」、また、「18才以上ですか?」という文章が記載されているページなら「YES」のボタン、これらのリンクをクリックすると、ワンクリック詐欺へのページへと誘導されます。

他にもスパムメールに記載されているURLや、掲示板にワンクリック詐欺のURLが貼り付けてある場合もあります。悪意のある人間が、ワンクリック詐欺のURLと知りながら書き込んだのです。


ワンクリック詐欺の恐ろしい点は、そのページに、サイトにアクセスした人のPC・ネット環境の情報が表示され、その情報から個人を特定できるという脅迫文が記載されている点にあります。

ワンクリック詐欺のウェブページには、サイトにアクセスした人の、登録日(アクセスした時間)、IPアドレス、プロバイダ情報、OSの種類、ブラウザの種類、メールアドレス(スパムメールに記載されたURLからアクセスした場合)等が表示されています。ネット初心者の方は、IPアドレスの意味はよくわからなくても、OSやブラウザの種類が確かに自分のPCのものと一致していて、本当に個人が特定可能なのではないかと考えてしまう事もあるでしょう。


また、お金を振り込ませるための脅迫文の内容としては「期日までに支払いに応じない場合は法的処置を取らせて頂きます」「プロバイダ・裁判所に情報開示を求め、あなたの自宅住所、電話番号、勤務先情報を取得し、自宅や勤務先に直接請求させて頂きます」等のほか、お金を早く振り込ませるために「登録日より3日間以内にお支払い頂ける場合、料金は3割引きとさせて頂きます」「期日を過ぎても入金が確認できない場合、遅滞料や損害金、あなたの情報を調査するための調査料等を別途請求させて頂きます」など、非常に不安を煽る内容となっています。


ついうっかりとはいえ、アダルトサイトや出会い系サイトのリンクをクリックしてしまった事を、周囲の人間に知られたくない、というのは多くの人が考える事でしょう。事が大きくなる前にお金を振り込んで終わらせてしまいたい、という気持ちに付け込んで、詐欺師はお金を騙し取るのです。

しかし、実際には、あちら側が取得したあなたの情報で、あなたを特定することは出来ず、契約は、法的にも成立していません。それを知ってさえいれば何も恐れることはありません。お金を払わない事によってあなたに不都合な事が起こることは無いのです。ワンクリック詐欺のリンクを踏んでしまった時、どう対処するかを説明いたします。


●ワンクリック詐欺対応策

ワンクリック詐欺のリンクを踏んでしまった時の対応策は、基本的にただ1つです。

「無視する」これだけです。無視したらマズい事になるのではないか、と思わせるのが詐欺師の手口です。無視しても大丈夫な理由を以下に説明します。


●技術的な面から考察する

ワンクリック詐欺のページには、リンクを踏んでしまった人の電子機器やネット環境の情報が表示されていますが、業者が取得したこれらの情報で、あなたの身元が探し出せるのでしょうか?注目してほしいのが、これらの情報の中に、ほとんどの場合「プロバイダ情報」と「IPアドレス」が載っている事です。


プロバイダとはインターネット接続業者の事です。


IPアドレスとは、インターネットに接続した電子機器を1台1台識別するために割り当てられる識別番号の事です。電話機における電話番号のようなものです。

このIPアドレスが無ければデータ通信は出来ず、サイト運営者は、どのIPアドレスからサイトにアクセスしてきたのかわかるようになっているのです。あなたのIPアドレスがわからなければ、サイト側はあなたにデータを送信する事が出来ません。実際、ネットに接続したあなたの電子機器は、このような情報を発信しているのです。

>>確認君http://www.ugtop.com/spill.shtml


さて、実際のところ、技術的には、このIPアドレスから、どこの電子機器からサイトにアクセスしてきたのかは追跡可能です。しかし、それには業者のみの力では不可能で、プロバイダの協力が必要です。

たとえば、あなたの契約しているプロバイダがヤフーで、あなたに割り当てられたIPアドレスが「111.222.333.44」だったとしましょう。業者が、あなたのIPアドレスからあなたの身元を追跡しようとすれば、ヤフーに「**日**時**分にサイトにアクセスしてきた111.222.333.44のIPアドレスの情報を開示してほしい」と、問い合わせなければなりません。けれども、プロバイダは個人情報の保護に非常に厳しくせねばならず、正当なる理由が無ければIPアドレスの情報を開示したり出来ません。下手に個人情報を漏洩させてしまっては、会社の死活問題になってしまいます。

例えば、掲示板に犯行予告や個人のプライバシーを侵害したりする文章を書き込んで、IPアドレスから犯人が身元を追跡されて逮捕される、こんな例がありますが、これは警察や裁判所が、正当なる理由があって情報開示をプロバイダに求めた結果です。「われわれのサイトのリンクをクリックしたから」という理由では、法律上、プロバイダは情報開示に応じることはありません。(どのような場合にプロバイダが情報開示に応じるかは、「プロバイダ責任制限法(略称)という法律にに定められています」)


よって、サイト運営者(詐欺業者)が、あなたが業者のサイトのリンクをクリックすることによって知りえた情報からあなたを特定することは出来ないのです。


ちなみに、メールに記述されていたURLからワンクリック詐欺のページにアクセスした場合、業者側にあなたのメールアドレスが知られてしまいますが(どのメールアドレスに送ったメールからアクセスしてきたかがわかってしまうため)メールアドレスからもあなたの情報を探り当てる事はまず出来ないので心配いりません。業者から請求のメールが来ても無視して、あまりに多くきたら着信拒否にするのがいいと思います。


●法律面から考察する

ワンクリック詐欺のページには「会員登録完了致しました。料金*****円を請求致します。」といった内容の文章が載っていると思われますが、これは法律上無効です。

「電子消費者契約法」という法律があります。

この法律は、インターネットにて、事業者が消費者に契約を結ばせる場合に、満たしてなければならない条件について定めており、消費者側の操作ミスによる契約を無効にできる法律です。

ネットにて契約を締結する場合、以下の条件を満たしてなければなりません


*事業者は、契約を結ぶ前に、その契約が有料であることや、料金の金額などを分かりやすく明示しなければならない。


*消費者側が操作ミスにより誤って契約の申し込みをしてしまった場合のため、消費者が一度契約の申し込みをした後、事業者側は本当に契約の意思があるかを消費者に確認しなければならない。


*上の条件を満たした上で、事業者側が契約を成立したことをメールなどで通達して、契約が成立します。

ワンクリック詐欺は上の条件を満たしていないので、契約は無効となります。


詐欺業者側も、電子消費者契約法をかわすため、わかりにくいところに「利用規約」の小さいリンクを貼っていたり、一回目のクリックでポップアップウィンドウ(メッセージボックス)を出現させ、そのウィンドウにYES/NO形式のボタンを配置して、そのボタンをクリックしたら契約成立のページを出現させる(通称「ツークリック詐欺」)方法を取ったりしていますが、これらもやはり違法な契約です。

したがって、詐欺業者が、プロバイダにあなたの情報の開示を求めても拒否され、裁判所に訴訟を起こそうとしても却下されるので(詐欺師は捕まるのを恐れるので、わざわざ自らの身分を明かすようなことはまずないでしょうが)あなたは無視していて構わないのです


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